【日本の作曲家 2009】The Japanese Composers 2009
収録曲
平井京子作曲 Piano Piece「Adagio&Allegro」
アダージョとアレグロ ~ピアノのために~ Piano: 阿部裕之 (Hiroyuki Abe)
(2009年2月サントリーホール ブルーローズでのライブ録音)
モーツァルト生誕250年を迎えた2006年、ピアニスト阿部裕之さんから「モーツァルトへのオマージュを込めた新作を」との委嘱を頂き作曲しました。アダージョの染み入るような静けさ、アレグロの快感を伴った躍動感を、大好きなモーツァルトの数々の作品を探りつつ、自分の音で改めて表現したつもりです。あざやかで生き生きとした素敵な演奏を、是非お楽しみ下さい。試聴ページで試聴できます CD番号 JFC-2009
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【KAGUYA】
収録曲
平井京子作曲 箏曲「赫夜(かぐや) 三章」 13絃箏とソプラノのために
演奏:片岡リサ
かぐや姫が月に帰っていく情景を13絃の箏と歌とで表した曲です。赫夜とは、きらきらときらめく夜という意味で「かぐや」姫の当て字でもあります。火星が地球に大接近し、肉眼でもよく見えた2003年の秋、満月の右下に赤く輝く星がまるで月に帰って行くかぐや姫一行のように見えました。その頃に書き進め幾度かの演奏のたびに書き直しました。
一章は、かぐや姫の揺れる心情を箏で表現し、
二章では、かぐや姫はお別れの手紙を書きます。竹取物語から抜粋した文章を弾き語りで。
脱ぎおく衣を形見とみたまへ。月のいでたらむ夜は見おこせたまへ。見捨てたてまつりてまかる空よりも落ちぬべき心地する。
口訳(嘆き悲しむ竹取の翁に宛てて、かぐや姫はお別れの手紙を書きます。)「いつまでもここに居たいのですがそれはできません。せめて、脱いで 残して置くこの着物を私の形見だと思って見てください。月の出ているような夜ははるかに眺めてください。翁をお見捨て申して帰っていく空の途中からも、心を引かれて落ちてしまいそうな悲しい心地がいたします。」
三章 月の使者が持参した衣を着ると、かぐや姫は現世での記憶が消されてしまい、一行を引き連れて案外さっさと月に帰っていくのでした・・・日本最古のものがたり、かぐや姫のお話は、日本女性をおおらかに美しくそして強く描いています。
